【栄養学部の学生向け】新卒管理栄養士の就職活動について

私は,管理栄養士を養成する学科を卒業後,大学院に進学し,就職活動をした後に最終的には一般企業に就職しました.入社したのは一般企業ですが,管理栄養士として病院や介護施設からも内定をいただきました.管理栄養士の就職活動は,多職種のそれとは少し毛色が異なります.今回は,新卒の管理栄養士として就職活動を行った者の立場から,新卒管理栄養士の就職活動を解説します.

 

就活を行う時期について

初めに,就活を行う時期について解説します.管理栄養士特有の職場は,一般企業などとは採用時期が異なります.そのため,他の学部の方に内定がでていて,自分にはなかったとしても焦ることはありません.

 

一般企業(委託会社なども含む)に就職する場合は他職種と変わらない

ただし,一般企業に就職する場合は,採用時期について他職種と変わりありません.一斉に採用活動が始まる時期にPRを行い,内定を出しても良い時期がくると一斉に内定をだす.こういった採用プロセスを経ます.ですので,一般企業に就職する場合は,管理栄養士であっても採用時期は他職種とかわりません.

ここでいう一般企業というのは,定期的に新卒採用をしていたり,一般の消費者に向けてビジネスを行っているような企業のことで,病院以外の普通の企業,と同じ意味では必ずしもありません.同じ病院でもたとえば国立病院機構などや,管理栄養士として働く場合でも給食の委託会社などは,一般に皆さんが思い浮かべる企業と同じような採用時期だったりするので,早めに就職活動を行いましょう.

 

病院や介護施設の場合は少し遅めになる

一般の病院や介護施設などは,採用時期が少し遅めです.また,結構ながながと募集していたりします.これは,病院や介護施設の採用動機に関係しています.

病院や介護施設では,定期的な新卒採用を行っているところはまれです(もちろん無いわけではありませんが).むしろ,退職者がでたからその補充のための採用がほとんどになります.職員のやめる時期が一定であればよいのですが,そうではありませんので,通常の新卒の採用時期と比べると遅めだったり,また1年間を通してちらほらと採用があったりします.

ですので,たとえば年明けの時点で内定がなかったりしても焦ることはありません.その時期に募集をかける病院もありますし,3月のギリギリの時期の採用することだって有りえます.近年の就職活動は短期決戦になりがちな傾向にありますが,こういった場所に就職したいと考えている場合は,長期的な目線で就職活動をするようにしましょう.

 

就職先について

ここでは,管理栄養士の主な就職先である,病院や介護施設,給食の委託会社,その他一般企業について少し解説しておきます.

 

病院や介護施設

病院や介護施設は,管理栄養士の花形的な職場でしょう.管理栄養士は本来,病気の患者への栄養指導を生業としています.そういった能力を遺憾なく発揮できるのが病院や介護施設の管理栄養士です.そのため,管理栄養士としては,いわゆる花形的な職場になります.

新卒で入社するのは難しいかも

ただし,新卒でこういった職場に就職するのは比較的難しいといえるでしょう.その理由は,採用数が少ない・即戦力が求められていることによります.こういった職場では管理栄養士の数じたいが少なく,場合によっては1人職場であることも珍しくありません.そのため,採用数そのものが少なくなっています.また,こういった職場では退職予定者の穴を埋めることができる即戦力を基本として求めており,新卒生はあまり採用されない傾向にあります.

採用している場所を探す・自分の能力を証明することが重要

ですので,これらの職場に就職するためには,新卒の管理栄養士を募集している場所を探すこと,自分の能力を証明することの2つが重要になります.

大きなところを除いて,リクナビやマイナビなどの就職情報サイトには,病院の採用情報は掲載されません.そのため,自分が入りたいと思っている・いないにかかわらず,アンテナを広く張ってそういった採用情報を探す必要があります.詳しくは後述しますが,学校に来る求人情報や,病院のWebサイトなどをしっかりと確認する必要があります.

また,自分の能力(学力)をしっかりと証明できるようにすることも重要です.病院や介護施設では,基本的に即戦力となる管理栄養士を求めているということは先に書いた通りで,そのために,管理栄養士国家試験に合格できなそうな学生は採用しません.管理栄養士がいなければ貰えないお金や,管理栄養士しかできない業務があるからです.そのため,GPAを高い水準で保っておく努力をしたり,採用試験における筆記試験(多くの場合管理栄養士国家試験の問題に準じるもの)において高得点を叩き出す努力が必要になります.普段からコツコツと勉強しておくようにしましょう.

 

給食の委託会社

給食の委託会社は,病院などと比べると就職するのは容易です.ただし,休みが少なかったり給料が少なかったりといった,待遇面の悪さも懸念されます.

就職するのは比較的容易

給食の委託会社は,就職するのはそれほど難しくありません.給食を提供している現場は慢性的な人手不足ですので,採用されるのは容易です.リクナビやマイナビといった採用情報サイトを活用して応募しましょう.

企業ごとの特色を見極めよう

ただし,待遇面や得意なフィールドといった面は,企業ごとに異なります.休みがしっかりと取れる会社もあれば取れない会社もありまし,病院を主なフィールドとしている会社もあれば社員食堂に主にサービスを提供している会社もあります.委託会社に就職する場合は,就職するための努力をするというよりも,OB訪問や会社訪問などを通してその会社に関する情報を集め,その企業ごとの特色を見極めた上で就職するのが望ましいでしょう.

 

その他一般企業

次に紹介するのはその他の一般企業です.ドラッグストアや食品会社,スポーツ施設やなど,管理栄養士が働くフィールドは多岐にわたります.こういった職場は,管理栄養士資格が必要ないような仕事も多くありますが,待遇面は良い場合が多いようです.

管理栄養士には様々なフィールドがある

最近は,管理栄養士の需要が多くの場所に広がっています.世間の健康に関する意識が高まっているということも関係しているのでしょうか.ドラッグストアにおいても管理栄養士は重宝されます(栄養カウンセリングができる,登録販売者に合格しやすいため)し,スポーツ施設においても食事に関するアドバイスができるという点で管理栄養士の需要があります.また,管理栄養士の学生に人気のある職場として食品会社の企画・開発があります.ただし,食品会社に就職する場合は,学部卒では難しいかもしれません.大学院への進学も1つの手段です.

進学する!管理栄養士が大学院に行くメリット・デメリット
私は大学を卒業後、大学院に進学しました。管理栄養士として大学院に進学する方はそれほど多くなく、かなり珍しいといえるでしょう。今回は管理栄養士が大学院に行く際のメリットとデメリットについてまとめました。 メリット 研究スキルが身に...

待遇面は良い場合が多い

一般企業は,待遇面では優れている場合が多いようです.これは,管理栄養士職の待遇の悪さが根本にあるのかもしれませんが,求人票などを確認する限り,一般企業の方が待遇面は上のような感じがします.こういった面も,やはり重要であることは間違いありませんので,特にやりたい仕事がないという方は,こういった職場を選んでも良いかもしれません.

 

まとめ

今回は,新卒の管理栄養士が行う就職活動について,採用の時期や就職先,参考にすべき情報について紹介しました.管理栄養士の就職活動は他の職種と比べると長くなりがち.チャンスを逃さず長い視点で頑張っていきましょう.