はじめての100kmウルトラマラソンに向けたトレーニング

みなさん,こんにちは。
シンノユウキ(shinno1993)です。

前回の記事で,「第34回チャレンジ富士五湖ウルトラマラソン」(以降,チャレンジ富士五湖)のレースレポートを書かせていただきました。そこでもお伝えしたように,今回のチャレンジ富士五湖が,私にとってはじめての100kmウルトラマラソンとなりました。

今回の記事では,100kmウルトラマラソン初挑戦に際し,実際に私が行ったトレーニング内容を紹介したいと思います。これから100kmウルトラマラソンに挑戦する方に参考になれば嬉しいです。ではいきましょう!

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トレーニング計画

参考にした書籍

はじめての100kmウルトラマラソンマラソン挑戦にあたり,下記2つの書籍をトレーニングの参考にしました。

参考書1:『完全攻略ウルトラマラソン練習帳』(岩本能史)

ウルトラマラソン向けの13週間トレーニングメニューが記されています。余談になりますが,私がウルトラマラソンに挑戦したのは,本書著者である岩本能史氏の書籍を読んだことがきっかけだったりします(これについては別の機会に紹介したいと思います)。個々の練習メニューについて,背景情報(練習の目的・理由など)が詳細に記されており,納得した上でトレーニングを行うことができました。下記で紹介するトレーニング内容は,本書の13週間メニューが下敷きになっています。

参考書2:『Relentless Forward Progress』(Bryon Powell)

英語の書籍ですが,レビューが良かったので購入しました。上記参考書1は,それ一冊で完成されていはいるものの,もう少し説明が欲しいなとか,他の人はどのように考えているのだろう,と思わされる内容がありました。それを補足してくれる書籍として活用しました。

挑戦前の走力

チャレンジ富士五湖参加日から遡って過去1年間に参加したレース結果は,下記の通りです:

日付レース名結果(ネット)備考
2023年5月14日軽井沢ハーフマラソン20232:00:45
2023年10月29日第9回水戸黄門漫遊マラソン3:53:13レース前整列できず
2024年3月17日2024板橋Cityマラソン3:35:32FM自己PB

チャレンジ富士五湖の100kmの目標タイムは,10月29日に参加した水戸黄門漫遊マラソンの結果から算出しました。ただし,本大会は,スタート前の整列に並び遅れ,最初に大きくタイムをロスしたので,実際には3:50:00位の力はあるだろうなと感じていました。なので,3:50:00を基準に,100kmの目標タイムを算出しました。

なお,チャレンジ富士五湖の1ヶ月前に参加した板橋Cityマラソンでは,特別にフルマラソン用の練習はしていなかったのですが,思ったよりも快走でき,自己PBを更新しました。ウルトラマラソンの練習は,フルマラソンにも役立つのだと実感しました。ただし,後述するようにマメができて1週間ほど練習ができなくなるなど,それなりの代償を支払った形となりました。

1週間の基本的なトレーニング内容

  • 週に1~2日は完全休養とする:まったく走らない日を週に1~2日設定しました。後述するポイント練習で溜まった疲れをとり,次回以降のポイント練習を完遂するために必要な休養として考えました。
  • 週に2日は頑張る日(ポイント練習)とする:1週間の練習のすべてを同じ強度で行うのではなく,強度の高い日と低い日を設けました。陸上の世界では,強度の高い練習をポイント練習と呼ぶらしいので,以降この呼び方とします。このポイント練習を週に2日行うこととしました。
    • ポイント練習の中心は週末のロング走:週に2日行うポイント練習の中でも優先度を高く設定したのが,週末に行うロング走です。これを完全に実行することを絶対目標としました。そのためであれば,後述するジョグやスピード練習をスキップする(もしくは軽くする)ことを厭いませんでした。
    • 週半ばにはスピード系の練習:【参考書1】のメニューでは,フォームの矯正・心肺機能の向上のために,週に1回のスピード練習が組み込まれていました。たしかに,週に1回でも速く走ると固くなっていた股関節周りがほぐれるような感覚もあります。また,今回のチャレンジ富士五湖は,私が普段走っているコースと比べてアップダウンが多いので,坂に対応すべく,坂道インターバルを取り入れるようにもしました。
  • それ以外の日はジョグでつなぐ:完全休養とポイント練習以外の日は,45~90分位のジョグとしました。疲れが抜け過ぎていて走っておきたいなと思えば長めに走りましたし,ポイント練習前に疲れをためたくないなと思えば短めに走りました。厳密にペースを決めていませんでしたが,基本的には目標レースペース前後で走っていました。

目標レースペース

100kmマラソンで目標とするレースペースは,【参考書1】に則り,次のように算出しました。

  1. フルマラソン×2.7で100kmマラソンの基本タイムを算出:フルマラソンのタイムに2.7を乗じ,100kmマラソンの基本タイムを算出します。
  2. レース固有のレース係数を乗じる:100kmマラソンは,レースによってその性状(難易度)が大きく異なります。フルマラソン×2.7を,比較的アップダウンが少ないサロマ湖100kmマラソンを走る場合の目標タイムとした上で,それにレース係数を乗じることで,それぞれのレースにおける目標タイムを算出します。チャレンジ富士五湖の場合は,1.07がレース係数ですので,それを乗じます。
  3. レースペース/km=目標タイム÷100:レースをイーブンペースで走ると想定し,目標とするレースペースを算出します。レースの目標タイムを単に100で割ります。

100km目標タイム = フルマラソンのタイム × 2.7 × レース係数
レースペース/km = 100km目標タイム / 100

なお,練習コースでレースプロファイル(起伏,気象条件など)を再現できる場合は,練習でも上記のレースペースで走れば良いでしょうが,そうでない場合は調整が必要でしょう。私の場合は,普段の練習でチャレンジ富士五湖の起伏を再現できず,フラットなコースが中心となるので,チャレンジ富士五湖のレースペースよりも早いペースで練習を行いました。具体的には,レース係数を1.00として算出した目標タイムから逆算したレースペースとしました。

私の目標レースペース
チャレンジ富士五湖マラソン:目標タイム10時間58分(レースペース/km:6分35秒)
練習でのレースペース/km:6分13秒(富士五湖のコースプロファイルを再現できないため)

実際のトレーニング内容

参考までに,今回の100kmウルトラマラソン参加にあたって行った実際のトレーニング内容を下記にそのまま示します。期間は,2024年1月1日から,チャレンジ富士五湖ウルトラマラソン開催日である4月21日までです。

週間走行距離は,おおよそ80~100kmほどでした。1月22日の週は走行距離が少なくなっていますが,1月25日に起伏走を行った際に,膝に違和感が生じたことが原因でした(特に大事にはなりませんでした)。

こうみると,フルマラソン以上の距離のランをレース前16週間で7回行っていることになります。これは,ロング走をかなり順調にこなせた方であると,言えるのではないかと思います。

3月17日に板橋Cityマラソンに出場しましたので,その前後でトレーニングに変更がありました。当初は,このタイミング(チャレンジ富士五湖の約1ヶ月前)でのレースは,レースの場を借りた長距離走のつもりだったのですが,その直前のロング走の調子が良すぎたこともあり,欲が出て記録を狙うことにしてしまいました。そのため,少なからず直前の練習量を落とす等をしました。結果,FMの自己PBは出たのですが,足裏にマメができてしまい,その後1週間ほどは歩くのもとてもツラく,完全休養にしてしまいました。トレーニングスケジュールに大きく影響してしまい,【参考書1】に記載されている《ソツケン》が行えない状態でした。チャレンジ富士五湖が上手くいったから良かったものの,うまく行っていなければ,このことを激しく後悔していたでしょう。反省の多いレース参加でした。今後は,私には「レースの場を借りた長距離走」が性格的に出来ない(頑張ってしまう)ことが分かったので,止めるようにしなければならないという教訓を得ました。

まとめ

今回ははじめての100kmウルトラマラソンに向けたトレーニングを紹介しました。

私と同じように初めてウルトラマラソンに参加される場合は,まずは先に紹介した書籍をご一読いただくことをオススメいたします。その上で,今回紹介したトレーニング内容をご覧いただくことで,(私の場合は,それらで示されているトレーニングプランをそのままなぞったわけではありませんが)それらの内容をより実際的なものとして感じていただけるのではと思います。

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