Excelで栄養計算ソフトを自作しよう!

Excel

みなさん,こんにちは.
シンノユウキ(@y_stadio)です.

今回から8回に分けて,エクセルの基本的な機能だけを使用して栄養計算ソフトを自作していきます.

基本的な機能だけを使用するため,マクロなどに関する知識は不要です.また使用する機能についても,使用する際にきちんと説明していくので,前提となる知識も特にありません.お気軽にご覧ください.

今回は連載の初回ですので,これからどのようなソフトを作成してくいかについて,実際の画面を示しながら説明していきます.

では,行きましょう!

 

完成形はこちら!

はじめに今回の連載記事を読むことで作成できる栄養計算ソフトの完成形を紹介します.最終的には,以下のようなものができる予定です:

食品成分表に収載されている食品について,その食品番号と重量から栄養価を計算していきます.

たんぱく質や炭水化物などの基本的な栄養素をはじめ,食品成分表の本表に掲載されている栄養素のすべてを計算できるようにしていきます.なので日常の献立の栄養計算などにご活用いただけます.

 

ソフトの使い方

食品番号と重量を入力するだけ!

使い方は簡単です.

栄養計算ソフトで用いるExcelシートに,食品番号と重量を入力していくだけ.

まずは,何も入力されていない状態である,初期画面から見ていきましょう.

以下のようになっています.

この画面の状態で,食品番号の列(A列)に,食品番号を入力すると,

このように食品名が表示されます.

そして,重量の列(C列)に重量を入力すると,

このように栄養素が計算されます.

エクセルだから加工も簡単!

そして,いくつか食品を入力した後は,合計を表示し,sum関数で値を合計すると,

このように栄養計算を行うことができます.

Excel上で動作するので,合計の計算も簡単にできます.また,複数日の献立を合算したり,比較したりする際にも,非常に便利です.

 

なぜ栄養計算ソフトを自作するのか?

なぜ栄養計算ソフトを自作する必要があるのでしょうか.

世の中に栄養計算ソフトはたくさんあるのに…

たしかに,世の中には非常に多くの栄養計算ソフトが存在しています.デスクトップアプリ・Webアプリ・スマホアプリ,様々な形態で多用な機能をもったソフトがあります.つまり,自分でわざわざ作るよりも,それらを活用した方が,遥かに高機能で手間も少なくて済むのです.

車輪を再発明しよう

ではなぜ自作するのか.理由を一言でいうなら,学習のためです.

「車輪の再発明」という言葉があります.これは,Wikipediaによると

車輪の再発明(しゃりんのさいはつめい,英: reinventing the wheel)は,車輪を題材にした慣用句であり,世界中で使われている.「広く受け入れられ確立されている技術や解決法を知らずに(または意図的に無視して),同様のものを再び一から作ること」を意味する.

出典)車輪の再発明 - Wikipedia
2017/11/26参照

と説明されています.多くの場合,広く使われているものを一から作り直しても意味がないのではないか,というどちらかというとネガディブな意味で使われる言葉です.

今回行っていく栄養計算ソフトの自作も,ここで説明した「車輪の再発明」に該当するでしょう.この記事を読んでいる方の中には,なぜこのような無駄なことをするのか,と思われる方もいらっしゃるかもしれません.しかし,これは学習上・または学生の教育上,非常に有益なことだと思っています.その理由は以下の3つです.

  • 栄養計算の裏側を知ることができる
  • ソフトを自分好みに発展させることができる
  • ExcelというOfficeソフトのスキル向上が期待できる

栄養計算ソフトを自作することで,栄養計算の裏側を知ることができます.通常の栄養計算ソフトだと,食品とその重量を入力することでぱぱっとその栄養価を算出できてしまいます.しかし,その仕組についてはブラックボックスとなっており,実際に知ることがありません.今では,食品成分表なんか見なくとも栄養計算できてしまうため,栄養士の方であっても食品成分表を見たことがないという方もいらっしゃるのではないでしょうか.普段は隠されている栄養計算の仕組みの部分をしることで,他では得られない知識を習得することができます.

また,栄養計算ソフトを自作することで,そのソフトを自分好みに発展させることもできます.通常の栄養計算ソフトだと,この部分はもっとこうしたいという思いがあっても,機能を変更することができません.しかし,自作する場合は,それも思いのままです.さらに,Excelはマクロ(VBA)を利用することで,大きく機能を追加することができます.自作すると,カスタマイズ性が非常に高くなるのです.

さらに,栄養計算ソフトを自作することで,ExcelというOfficeソフトのスキル向上が期待できます.Excelは広く使用されている表計算ソフトウェアですが,その多機能さゆえ,使いこなすには一定のスキルが必要です.社会人の方なら問題はないかもしれませんが,学生だとまだまだそういったスキルは不足しています.栄養計算ソフトをExcelで自作することで,スキルの向上が期待できるでしょう.

 

まとめ

今回は,栄養計算を自作するにあたって,どんなソフトにするか,なぜ栄養計算ソフトを自作するのかについて説明しました.次回から,実際に食品成分表を用いて,ソフトの開発に入っていきます.

 

連載目次

  1. Excelで栄養計算ソフトを自作しよう!
  2. 栄養計算ソフトのための食品成分表をExcelで作成しよう!
  3. VLOOKUP関数で食品成分表から食品名を検索しよう!
  4. Excelで食品成分表から食品のエネルギーを算出してみよう!
  5. Excelで食品成分表から色々な栄養素の成分値を算出してみよう!
  6. SUM関数で算出した栄養素を合計してみよう!
  7. SUMIF関数で食事区分ごとに栄養素を合計しよう!
  8. 【完成】Excelで栄養計算ソフトを作成してみた!