『チャンドラー方式』について【困難なことを継続するための方法】

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みなさん,こんにちは.
シンノユウキ(shinno1993)です.

私たちには,継続したい困難なことがたくさんあります。

スキルアップのために行う勉強,健康のために始めたジム通い。
人によっては,仕事もそれに含まれるでしょうか。

しかし,時としてその継続が困難なことがあります( 少なくとも私には)。
そんな時に使いたい「チャンドラー方式」と呼ばれるメソッドを紹介します。

解決したい物事がある場合,その方法は百戦錬磨の先人たちを模倣することが近道です。

では行きましょう!

本記事は私の所属しているコミュニティ:ノンプログラマーのためのスキルアップ研究会 の『ノンプロ研 Advent Calendar 2019』4日目の記事です。ノンプロ研には,ノンプログラマーでありながら,プログラミングを学習し,それを社会に還元しようと試みる方が多数所属しています。そのような,困難なことを継続する方々の一助になれればと思い,本テーマを選択しました。

チャンドラー方式とは?

チャンドラー方式というのは,アメリカの作家:レイモンド・チャンドラーが,小説を書く際に行っていたとされる執筆術のことです。 チャンドラーは主にアメリカで活躍した小説家で,優れた名文家でもあります。文学作品として重要な作品をいくつも生み出し,後の大衆文学に大きな影響を与えました。

「チャンドラー方式」という言葉については,本人がそのように呼称していたというわけではなさそうで,作家の村上春樹が自身の著書『 村上朝日堂 はいほー! 』にてそのように呼んだことによって,ある種の固有名詞として確立していったものと思われます。

チャンドラー方式については,先に紹介した 『 村上朝日堂 はいほー! 』 でも紹介されていますが,チャンドラー本人の言葉としては村上春樹訳『ロング・グッドバイ』の訳者あとがきにて,より詳しく紹介されていますので,今回は後者を紹介したいと思います。そちらでは,チャンドラーの手紙中に書かれていた内容として以下のように記しています:

「私は思うのですが、生命を有している文章は、だいたいはみぞおちで書かれています。文章を書くことは疲労をもたらし、体力を消耗させるかもしれないという意味あいにおいて激しい労働ですが、意識の尽力という意味あいでは、とても労働とは言えません。作家を職業とするものにとって重要なのは、少なくとも一日に四時間くらいは、書くことのほかには何もしないという時間を設定することです。べつに書かなくてもいいのです。もし書く気が起きなかったら、むりに書こうとする必要はありません。窓から外をぼんやり眺めても、逆立ちをしても、床をごろごろのたうちまわってもかまいません。ただ何かを読むとか、手紙を書くとか、雑誌を開くとか、小切手にサインするといったような意図的なことをしてはなりません。書くか、まったく何もしないかのどちらかです。(中略)この方法はうまくいきます。ルールはふたつだけ、とても単純です。⒜むりに書く必要はない。⒝ほかのことをしてはいけない。あとのことは勝手になんとでもなっていきます」

引用)『ロング・グッドバイ』(レイモンド・チャンドラー著, 村上春樹訳)

引用文中にも明記されていますが,チャンドラー方式のルールは以下の2つに集約されます:

チャンドラー方式のルール
  • 無理に書く必要はない
  • ほかのことをしてはいけない

偉大な小説家:レイモンド・チャンドラーが(おそらく)小説を書く際に用いていたメソッドです。もちろん,これを真似したからといって,チャンドラーのように名文が書けるわけではないですが,それでもその恩恵には預かりたい。同様の方法は,同じく偉大な作家である村上春樹氏も取り入れているとのことです( 『 村上朝日堂 はいほー! 』 より)。つまり,私の狭い観測範囲の中であっても,最低二人の偉大な作家が執筆術として「チャンドラー方式」を採用しているということになります。内容を見る限り,執筆だけでなく他の様々な分野に応用できそうなものですので,今回はそのポイントと具体的な応用方法を紹介したいと思います。

チャンドラー方式のポイント

①まとまった時間を確保する

まとまった時間を確保することが重要です。細切れの時間ではなく,それをするために設けられたドカッとした時間の固まりが必要なのです。

まとまった時間が必要な理由は「切り替えコスト」を最小限にするためです。たとえば運動をする場合は,運動を始める前にジムに移動する・着替える・ウォーミングアップをするという作業が必要ですし,運動を終える際にもクールダウンをする・シャワーを浴びる・着替える・ジムから移動するといった作業が必要です。つまり実際に運動する以外の時間的なコストが生じます。これは,運動の時間が短かろうと長かろうとそれほど変わりません。であれば,まとめてしまって,この切替コストを支払う回数を少なくするのが得策ということになります。

なお,切り替えるためのコストは時間だけではありません。目の前のタスクを切り替える際には,頭の中(考えていること)も切り替える必要があります。このコストも意外と大きかったりします。AからBにパっと切り替えされる人ももちろんいるでしょうが,私のような人間では切り替えるのにエネルギーをいくらか消費してしまいます。無駄なエネルギー消費を抑えるためにも,まとまった時間を確保したいところです。

まとまった時間を確保するコツは,予め2時間とか3時間を予定としてカレンダーに書き込んでおくことです。こうすることで,その時間に他のスケジュールが入ることはありません。後はその予定を完遂する。「空いた時間にやろう」は無理ですので,最初からスケジュールを確保しておくことが必要です。

②1つの事以外は何もしない

まとまった時間を確保した場合,その時間では1つの事以外は何もしないようにするのが重要です。予め決めておいた1つのことだけを行います。

例えば,「この2時間は資格の勉強をする!」と決めた場合,その2時間は勉強のためだけに使う時間にしましょう。スマホをみたり,部屋を掃除したりはNG。もちろん,テレビをみるとかもだめです。他に気が散ってしまうような,目の前から意識が遠くに流れてしまうような行為を行ってはなりません。

もし,どうしても物事が手に付かない場合。そんな時はその場でボーッとして待っていましょう。そのまま,また取り組みたくなるまで待っていればよいのです。目をつぶってもよいですし,目の前のディスプレイをただ眺めてもよい。そのままの状態で予め決めていた時間を過ごせばいいのです。ただし,先にも書いたように,その際にはスマホをみたり,本を読んだりといった,意図的な行動をしてはダメです。あくまでもボーッとすることにとどめておきましょう。そうしておくと,また物事に取り組みたくなった際に,目の前にはやることが山積みの状態ですのですぐに取り掛かることができます。

③無理をしない

上記のように,まとまった時間を確保し,それを1つのこと以外しない時間に設定したとしても,どうしてもうまく取り組めないことがあるでしょう。そんな時に無理をしないということも重要です

たとえば,その時間をブログを書くための時間として設定したとして,どうしても文章が書けない,なんて言う時があるでしょう。そんな時は無理に書く必要はなく,ただ時が過ぎるのを待っていればよいのです。先にチャンドラーの言葉を引用しましたが,そこでも「べつに書かなくてもいいのです。もし書く気が起きなかったら、むりに書こうとする必要はありません。窓から外をぼんやり眺めても、逆立ちをしても、床をごろごろのたうちまわってもかまいません。」と書いています。何が何でも書け!というスタイルではないのですね。

何事かを行うためには,少しの時間では足りず,より多くの個人的な時間が必要になります。それは数日,数週間から蓄積できる分では足りず,もっと多くの歳月から時間を抽出し,ためていく必要があります。そのためには継続することが重要で,長期間にわたってコツコツと積み上げていく必要があるのです

継続のためには,「無理をしない」ということも重要になります。もちろんこれは,「頑張らなくてもよい」という意味ではなく,しっかりと継続していくために,「燃え尽きてしまわない」ことも重要であるということを意味しています。

まとめ

今回は困難なことを継続するための技術として「チャンドラー方式」を紹介しました。

今回書いたことは,もちろん私も実践しなければならないことで,このような形でまとめたことでその意識をより強固にできました。

「継続」の重要性は多くのところで説かれています。偶然この記事を読んでくださった方,また特に私にとって,困難な物事を継続する・していくにあたっての一助になればいいなと考えています。

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