健康的なコーヒーの淹れ方について【文献紹介】

食品・栄養素

みなさん,こんにちは.
シンノユウキ(shinno1993)です.

コーヒーが健康にとって良い方向に働いているということは,少なくとも私の中では疑いようのない事実であります。また世間的にもある程度のコンセンサスが得られていることと思います。これに加えるべき知見として,「健康的なコーヒーの淹れ方」についての大規模なコホート研究の結果が報告されましたので,簡単にご紹介したいと思います。

研究の概要

要約

  • フィルターによって濾過されたコーヒーを飲む人は,濾過されていないコーヒーを飲む人よりも死亡リスクが低かった。
  • この理由は,フィルターによってコレステロールを上昇させる成分が除去できるからの可能性がある。
  • 1日1~4杯程度の摂取が最も健康的な摂取量と推測される。

本研究では,大規模コホート研究(追跡調査)の結果から,コーヒーの量・淹れ方と,各種疾患による死亡リスクとの関連を検討しています。

コーヒーに関する情報は,アンケートにて収集されました。参加者は,1日に何杯のコーヒーを飲むか,どのような種類のコーヒーを飲むか(濾過されたコーヒー,濾過されていないコーヒー,インスタントコーヒー,デカフェ,飲まない)を記入しています。なおインスタントとデカフェは濾過されたコーヒーに分類されました。

結果,フィルターによって濾過されたコーヒーを飲んでいた人では,濾過されていないコーヒーを飲んでいた人よりも死亡リスクが低くなっていました。下記に,コーヒーを飲まない人を基準とした場合のそれぞれのコーヒーの淹れ方(飲み方)によるハザード比を示します:

【全年齢の男性:総死亡】

飲み方HR(95% CI)
濾過されたコーヒー0.85(0.82-0.90)
どちらも0.84(0.79-0.89)
濾過されていないコーヒー0.96(0.91-1.01)

【全年齢の女性:総死亡】

飲み方HR(95% CI)
濾過されたコーヒー0.85(0.81-0.90)
どちらも0.79(0.73-0.85)
濾過されていないコーヒー0.91(0.86-0.96)

また1日にコーヒーを飲む量についても検討されており,1日に1~4杯のコーヒーを飲む人で最も死亡リスクが低くなっていました。

考察と感想

コーヒーと健康との関連に関する研究は多く行われており,概ね健康に良いと考えられいますが,その結果は統一されていない部分もありました。コーヒーが健康に良いとするメタアナリシスがある一方,コーヒーの摂取がコレステロール値を上昇させるとする研究もありました。

このような結果の不均一はコーヒーの淹れ方に原因があるのではないかと言われてきました。たとえば,コーヒーの摂取が血清コレステロール値を上昇させるとする研究はノルウェーで行われたものですが,この地域では他の地域と比べてボイル・コーヒー(濾過されていない)をよく飲むことが知られています(参照)。濾過されていないコーヒーには,コレステロール値を上昇させるとされるCafestolとKahweolが含まれていますが,ペーパーフィルターで濾過されたコーヒーには含まれていません。このことが,結果が不均一となった原因と考えられています。

今回の研究では,濾過されたコーヒーを飲む人が最も死亡リスクが低く,次いで濾過されていないコーヒーを飲む人,最も死亡リスクが高かったのはコーヒーを飲まない人となっていました。つまり,コーヒーを飲むのであれば,どちらかというと濾過されたコーヒーを飲む方が良いといった程度の解釈になろうかと思います。特段コレステロール値が気になるという人以外は,あまり神経質にならなくても良いかもしれません。

まとめ

今回はコーヒーの淹れ方に着目した研究を紹介しました。「どちらかというと」といったレベルの話ですので,それほど気にしなくても良いかもしれません。

ただ私の場合は,基本的にはクレバーコーヒードリッパーによって濾過されたコーヒーを飲むので,今回の研究結果は嬉しく感じるところです。

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