脂肪と油と油脂と脂質と

食品・栄養情報
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みなさん,こんにちは。
シンノユウキ(shinno1993)です。

「私と小鳥と鈴と」は,みんなちがってみんないいのかもしれないけれど,「脂肪と油と油脂と脂質と」はたぶんそれほど違わなく,それゆえあまり好ましいとはいえない,と私は思います。ちょっと何がいいたいのか。

佐々木敏の栄養データはこう読む!』ではこれらの違いについて触れています。なるほど興味深い世界だなと感心はしましたが,それほど明確にわけられないとの記述も目に飛び込んできて,すこし残念に思った記憶があります。

せっかくなので,先の書籍も参考にしつつ,少しまとめてみます。

脂肪

脂肪は主に動物に貯蔵されている脂肪酸とグリセリンのエステルを示すと思います。

人間も動物ですので皮膚の下や内臓にくっついているやつがそれですね。ちなみに脳みその多くは脂肪で構成されています。また,牛や豚の赤身のところどころにある白いやつも脂肪です。あと,牛乳に含まれる脂肪分のような使い方もしますね。

「脂肪分の多い食事」とか「体脂肪が落ちない」とかで使われますね。なんとなく「固い」イメージがあります。常温では固体な印象ですね。

でも脂肪が溶けると油になるのかといわれると,首を捻ってしまいます。難しいですね。脂肪分が多い牛肉をほうばり「あぶらが凄い!」と言っちゃう時の“あぶら”は,おそらく油でなく脂です。「脂が凄い」です。おそらく。

脂肪は英語でFatです。fat man(太った男性),fat meat(脂肪の多い肉)のように使われます。肥満,余分なものといった意味合いもあります。あと,fatty acid(脂肪酸)は栄養学でも重要ですね。

脂肪は比較的イメージしやすい言葉だと思います。

脂肪が固体のものであったのに対して,は主に液体のものです。

オリーブ油とか菜種油とか液状のあぶらには油が使われるようですね。化粧品などの保湿クリームとかでも油分といいますね。さらりとしたイメージだからでしょうか。あと動物の脂と使いますが,植物の脂とは使わず油ですね。植物から固形の脂が取れる場合はあるのでしょうかね。

また私のイメージでしょうか,トロなどに含まれるのも油という印象です。魚の油は牛肉などの脂肪と比べて不飽和脂肪酸が多く,そのために融点が低めです。つまり溶けやすい。さきほど例に出した牛肉のあぶらは脂でしたが,魚の場合のあぶらは油じゃないかなぁと個人的に思っています。

油は英語ではoilといいます。pour oil on the flame(火に油を注ぐ),oil paint(油絵)のような使い方もなされます。oilyといえば脂っぽいでなく油っぽいですね。

油脂

油脂を辞書なんかで調べてみても,あまりパッとしないんですよね。一般的には,脂肪と油の両方を含む総称として油脂が用いられる場合が多いようです。

脂肪だったり油だったりする曖昧なやつに使われるんですかね。食品に含まれる油脂,という使い方はあんまりしないかな。Googleで検索してみると「油脂を使わないパン」のような単語がでてきました。なるほどバターやサラダ油などの脂肪と油の両方を含む言い方として油脂を使うのですね。勉強になります。

同様の意味でしょうか,食品をカテゴライズする際,バターやオリーブオイルなどのあぶらの多い食品は油脂類とされます。これも固体・液体の両方を総称できるという意味で非常に便利な言葉ですね。

英語だとfat and oilfat/oil が一般的で,場合によっては単にoilとかfatと使われることもあるよう。理解できる使い方ですね。あと,髪の毛とか機械の潤滑油に使われるgreaseも油脂と訳される場合があるようです。なるほど脂肪とも油ともいえない「固形の油」もしくは半固形のものに油脂はちょうどよい表現かもですね。

今回紹介する中では適応範囲の広い言葉のようですね。油脂。

脂質

最後は脂質です。栄養学的には脂質を使う機会が多いかと思います。食品成分表の一般成分項目にも脂質として掲載されています。1gあたり9kcalのエネルギーを生成します。

食品に含まれる栄養素としての油脂を指す場合,この脂質を使うと思います。「食品に含まれる油脂の量は…」ではなく「食品に含まれる脂質の量は…」となるでしょう。

英語ではlipidといいます。lipid biosynthesis(脂質生合成),familial hyperlipidemia(家族性高脂血症),脂質異常症(dyslipidemia)といった使い方をします。また,脂質はそのままの形状では血液中に存在できずたんぱく質と結合することでLipoprotein(リポタンパク質)となって動き回ります。先にでた脂質異常症も血液中の脂質のことを指しますので,この辺りと親和性が高いのかもですね。

ちなみに一般に悪玉コレステロールと呼ばれるLDLコレステロール。LDL:Low Density Lipoproteinとこれもリポタンパク質です。やはり血液,ひいては生理学的にはlipidが用いられる場面が多いようですね。

まとめ

「PFC比率」という言葉をご存知ですか?これは,

  • Protein:たんぱく質
  • Fat:脂質
  • Carbohydrate:炭水化物

のそれぞれが生成された全体のエネルギーに占める比率のことをいいます。栄養学的にはFatでなくLipidでは?と思えなくもない。Fatのほうがより一般的そうではありますが,すこし曖昧。

またfatty acid(脂肪酸)もなぜlipid acid(脂質酸)でないのか。これもなぜだか私には分かりません。なんだかよくわからなくなってきました。

結論は「よくわからなくなってきた」です。ただし,グリースだけは良い発見でした。どうも,読んでくださってありがとうございました。

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