『スマート栄養計算』の概要を理解しよう!良いところ・悪いところも紹介

その他栄養計算ソフトについて
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みなさん,こんにちは.
シンノユウキ(shinno1993)です.

今回から4回に分けて,栄養計算アドインである『スマート栄養計算』について紹介していきます。

2015年,食品表示法が施行されました。これには,一般用の加工食品等における栄養成分表示の義務化も含まれており,2020年3月以降は,エネルギーやたんぱく質などの栄養素量の表示が必須となります。そのためでしょうか,昨今は栄養価を計算するアプリケーションのニーズが高まっています。当ブログでも,Excelで栄養計算ソフトを作成する連載を行っており,PVも比較的高い人気のある記事となっています。

初回である今回は,一般に入手しやすいExcelアドインの栄養計算ソフト:「スマート栄養計算」の概要・良いところ・悪いところをレビューしたいと思います。

スマート栄養計算

  • 概要を理解する ← 今回紹介
  • 使い方を理解する(基本編)
  • 使い方を理解する(応用編)
  • VBAを利用してもっと便利に(上級編)

では行きましょう!

スマート栄養計算とは?

医歯薬出版の成分表に付属の栄養計算ソフト

「スマート栄養計算」は,医歯薬出版株式会社の出版する「日本食品成分表」の購入者特典の1つです。特徴は,何と言っても安いこととExcelのアドインソフトであることと。安価なので手軽に利用でき,Excel上で動作するために一般的な栄養計算ソフトよりもとっつきやすいのが特徴です。

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最新の食品成分表に対応!

医歯薬出版の食品成分表は,毎年更新されており,その都度,新しいバージョンのスマート栄養計算が公表されています。2019年7月現在,最新のバージョンは“5.0”で,日本食品標準成分表2015年版(七訂)および2018年までの追補版に対応しています。現状,追補版までの対応は必須ではありませんが,少しでも最新のものを利用したいというニーズには充分に答えられるものとなっています。

スマート栄養計算の良いところ

Microsoft Excelで使える

スマート栄養計算はMicrosoft Excel で利用できます。やはり,これが最大のメリットになるでしょう。何らかのアプリケーションを利用する際,使いなれたExcel上で動作できることは,利用するハードルを大きく下げることにつながります。これは,ICTの専門家でない栄養・食品系の専門職の方であればなおさらでしょう。

加えて,Excelで利用できることで,栄養計算後の加工も容易となります。ユーザー自身で,Excelの関数やマクロ機能などを活用し加工や集計ができます。一般的な栄養計算ソフトでも,CSV形式でエクスポートすることで同様の操作は可能ですが,やはりデータをダイレクトに操作できるのは魅力です。

なんと言っても安い

一般的な栄養計算ソフトと比べて格段に安いです。本体1300円 + 税 という激安価格です。栄養計算ソフトにそれほどのリソースを支払うことができない学生や,それほど頻繁に利用することのない専門職の方であれば,この値段は非常に魅力的だと思います。
もちろん,食品成分表の冊子もついてきます。コスト・パフォーマンスは,抜群に優秀な商品といえるでしょう。

Trやカッコ表記もできる

個人的に,とても良いところだと思います。食品標準成分表では成分値にいくつかの記号を使用しており,それをそのまま表記できます。

たとえば,「Tr」。成分値が Tr となっている場合,最小記載量の1/10以上含まれているが5/10未満の量であるという意味になります。これを,数値を合計する際には「0」として利用し,表記上は「Tr」となります。また,成分値がカッコつきの数字(15)として表示されるものもあります。これは類似食品の成分値から推計などにより求められたという意味があり,合計はカッコを外した数値で行われますが,表記はカッコ付きでなされます。

「Tr は単純に0でいいではないか」,カッコつきの数字はカッコを外した数字をそのまま表記すればいいじゃないか」,という意見もありますが,やはり留意する必要がある場面もあるでしょう。そのような際に,このような表記がなされている方が何かと便利ではあります。

スマート栄養計算の悪いところ

計算が遅い

スマート栄養計算の大きなデメリットでしょうか。計算の遅さが目立ちます。たとえば,50程度の食品を,152程度の栄養素項目で計算した場合,10秒程度はかかってしまいます。他社のソフトだと1秒程度で計算されますので,やはり少し遅い印象ですね。計算時に,罫線をつけたり,数字にカッコをつけたり,Trと表記したりなどの動作に時間を要しているのだと考えられます。ある程度は仕方ないですが,やはりこの遅さはやや目立ちます。これがスマート栄養計算の大きなデメリットと言えるかと思います。

料理データが少ない

他社の栄養計算ソフトには,料理データが付属している場合が多いです。しかし,このスマート栄養計算には,料理データはシステム献立の19種類しか付属していません。献立を作成する際,食事評価をする際などに一般的な料理の献立を参考にする場面もあるでしょう。それがスマート栄養計算だけでは難しくなっています。これもスマート栄養計算の悪いところにあげられるでしょう。

ただし,同社から出版されている『カラー版 ビジュアル治療食 300 第2版』を購入することで,同書籍に掲載の献立データがスマート栄養計算で利用できるようになるとのことです。治療食とのことですので,健康な個人が利用する際には注意が必要ですが,病院での献立作成などには活用できるかと思います。

栄養評価の機能はない

スマート栄養計算には栄養評価の機能はありません。あくまでも,栄養計算機能を提供するのみです。栄養価計算を行い,これが食事摂取基準の基準値と比べてどうなのか,といったことはできないのです。食品成分表の付録,と考えれば当然ですね。もし,そういった機能を利用したいのであれば,他のアプリケーションを利用されることをオススメします。

まとめ

今回は「スマート栄養計算」について,その概要・良いところ・悪いところを簡単に紹介しました。栄養計算ソフトというと,高価でとっつきにくい印象がありましたが,今回のスマート栄養計算ではそれらの点が解消されています。もちろん,一般的なアプリケーション(ある程度高価)と比べると機能面で見劣りする部分もありますが,栄養計算の用途のみで考えると満足できるものかと思います。

連載目次

  1. 『スマート栄養計算』の概要を理解しよう!良いところ・悪いところも紹介現在のページ
  2. 『スマート栄養計算』の使い方を理解しよう!(基本編)
  3. 『スマート栄養計算』の使い方を理解しよう!(応用編)
  4. 『スマート栄養計算』をVBAを利用してもっと便利にしよう!
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